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北海道合鴨水稲会とは


 北海道合鴨水稲会は、1994年に発足した全道にひろがる合鴨水稲同時作(合鴨農法)を実践する農家を主体とする組織です。
 合鴨水稲同時作は、1990年代初頭から西日本を中心に飛躍的に広まり、北海道に上陸するのにさほど時間を要しませんでした。しかし、3月には桜が満開となる温暖な地域と寒冷地の北海道では、同じ合鴨水稲同時作といっても、技術的に求められる内容が異なる点も多々あります。さらに北海道内においても、道南から道北にいたるまで広範囲で行われており、面積規模でも2haを超える大規模な実践者から30aほどの小規模な実践者までさまざまです。よって技術的に統一されたものを求めることは非常に困難ですが、各自が試行錯誤を繰り返しつつ実践の中で蓄積された創意工夫の成果を交換し、互いの課題について相談し合う場として北海道合鴨水稲会は機能しています。ただし活動は実践農家だけの情報交換と交流にとどまっているわけではありません。設立当初より一般消費者や研究者も加わり、広く食と農を考える場としての活動も行ってきました。また何よりも重要な点として、私たちは合鴨を米を生産するための道具として考えているわけではないことを強調しておきます。むしろ合鴨を通じて、いのちの尊さ、そして水田がいのちを育む場であることを再確認してきたのです。
 例年の行事としては、夏に開催される圃場見学会と冬の総会および研修会があります。近年の研修会では、日豪EPA/FTA問題や「環境会計」など最新の課題をテーマに意欲的に取り組んできました。また、1998年から3年にわたって、合鴨水稲同時作を多くの人に知ってもらうために「北海道合鴨フォーラム」を開催しました。さらに、2001年には全国組織である全国合鴨水稲会との共催で「全国合鴨フォーラム北海道大会」を札幌市定山渓で開催し、全国から300名を超える参加者を集め、各種マスコミにも取り上げられました。
 合鴨水稲同時作には、未だ技術的な問題や合鴨肉の消費拡大といった課題もあります。当会はいつでも現状に甘んじることなく、多様な立場の人々が関わり合い、本音でぶつかり合う場として発展していこうと考えています。みなさんも私たちといっしょに合鴨を通じて食と農について考え、行動してみませんか。


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